東京侵略物語
数年前の話なんだけど、
あるきっかけで代官山、恵比寿近辺に用事があったんで向かったんですよね。
恵比寿や代官山といえば、そりゃもうみんな知っての通りオシャレ最前線といいますか、通る人なんてもう大人カジュアル美形だったりするわけで、住んでる人に至ってはもう人生の勝ち組に違いないですよね。
そんな恵比寿近辺に予定があってある住所に向かっていたわけですが、それがちょっと入り組んだ住宅地の中にあったので少し道に迷ってしまったんです。
急いでいたのもあり、かなりパニックな状態だったのですごいおどおどしてたと思います。時間帯も昼過ぎだったためかあまり人もいなく困っているところを目の前の一軒家で庭の手入れをしていたご婦人が声をかけてくれたんですよ。
「迷われましたか?どこに行きたいのですか?」
本当に困っていたのでとりあえず住所を伝えると、「ここは○番地だから、その住所だとこの道をまっすぐ行って〜で行けると思いますよ」と教えてくれました。
ご婦人に感謝を伝えると「この辺は昔から道が複雑だから迷いやすいんですよね。気をつけていってらっしゃい」と親切にしてくれたんですよ。
そのおかげで無事に目的地に着くことができたのですが、今思い返すと住宅地をウロウロしているちょっと怪しい人によく声かけてくれたなって思ったわけですよ。
なんだか「東京の人は冷たい」「東京の人は困っている人を助けない」などのイメージを持っていた自分だったわけですが、そんなことはなくて、東京だって地方と本当は変わらないはずなんですよね。
これは本当に自分の勝手な思い込みですが、代官山や恵比寿に住む人は人生の勝ち組で、人のことや田舎者のことを見下していると思ってました。
でももし本当にそんな人が代官山に住んでいてもそれはもう地方の人が引っ越してきただけなんじゃないかなって。
要は東京のイメージを作っているのは地方の人間であると思うわけですよ。
そしてそのまま東京に地方民が住み始めることで東京かぶれ地方人が東京のイメージのまま行動した結果が「冷たい東京人」になったんじゃないでしょうか。
東京生まれ東京育ちの人は地方人という侵略者に侵攻され東京の悪いイメージを植え付けられてしまった。
東京侵略地方人。
いっそ宇宙人よりたちが悪いかもしれませんね。
まぁあのご婦人が本当に東京生まれ東京育ちなのかは確かめる余地は無いわけですがね。笑
だからこれからは「東京怖い冷たい」と言う地元の友達にはそう伝えたいと思います。
おれが東京侵略地方人だってね。