私は納豆巻きになりたい
私は貝になりたいっていう映画があったと思いますが、あの映画のタイトルを見た時に「僕だったら何になりたいだろうか?」って考えたことがあるんですよね。
人以外のものになりたい時ってなんだろうってちょっと哲学的な話しな訳なんですが、これを読んでいる皆さんだったら、ちなみに何になりたいです???
そもそも、生き物ですか???笑
猫のように自由気ままに生きたいとか、鳥になって青空を飛びたいとかそんな事をみなさんは考えたりしますか?
僕は断然「納豆巻き」になりたいですよ。
そもそも、生きてない訳ですけど。笑
ただ、納豆巻きのようなたたずまいにはなりたいと思ったことはあります。
納豆巻き食べたことあります??
率直な感想でうまいですよね。笑
けど一生主役料理としては成り立たない訳ですよ。寿司屋に行っても納豆巻きの役割なんて、低単価で腹だけを満たすためだけに食べたり、コンビニに行ってもシャケ、明太子、ツナマヨよりも最後まで残りがちだし永遠の脇役ポジション。バイプレイヤーな訳なんですよ。
でもそんな納豆巻きだからこそ僕は憧れ、尊敬の眼差しをむけてしまう。
決して主役にはならないにしても、どのメニューよりも飽きられることなく必要なニーズに合わせて役割を変化し対応してくれる。
コンビニの納豆巻きはダイエット中の人に対しては納豆巻き一個で済むし、がっつり食べたい人にはプラス納豆巻きで腹を満たすこともできる。新商品おにぎりなどで入れ替わり立ち替わり激しい中、ツナマヨ、シャケなどに並ぶレギュラーポジション。
主役にはならないにしても、
自分の‘存在位置’を理解して自由自在に変化できる様はまさに一時代の大杉漣さん!
大杉漣さんのような偉大なバイプレイヤーのように、そしてうまさと控えめな佇まいの納豆巻きのように、僕も主役を立てられるそんな存在になりたいと、
仕事明けのコンビニで天ぷらそばと納豆巻きをついつい買ってしまいながら自宅の帰路になんとなく考えるのでした。